
ESG投資の急成長
投資に関わる方ではなくともESG投資というキーワードをよく目にするようになったと思います。
ESGとは
- 環境(Environment)
- 社会(Social)
- ガバナンス(Governance)
を意味し、ESG投資とは従来の財務情報だけではなくこの3つの要素も考慮に入れた投資のことです。
ESG投資が運用資産全体に占める割合は2018年の調査で、
- 欧州が48.8%
- 米国が25.7%
- 日本が18.3%
です。日本はまだまだ割合は低いとはいえ、実は2016年はわずか3.4%だったので、この2年で急成長しています。
GPIFが変えたESG投資への流れ
日本におけるESG投資の成長には、世界最大の年金基金であるGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の動きが大きく関わっています。GPIFは2015年にESG投資を推進するUNPRI(国連責任投資原則)に署名しました。このことは大きな話題となり投資家に衝撃を与え、この後UNPRIへの署名が急増しました。
ESG投資の拡大と社会の変化
なぜGPIFなど機関投資家を中心に、投資の世界ではESGを考慮に入れた投資をしようとしているのでしょうか?
ESG投資の前にSRI(社会的責任投資)がよく使われていました。倫理的な観点が強いSRIに対しては投資の手法としての有効性に疑問も呈する向きも多かったのですが、環境・社会・ガバナンスを意識した投資に対しては、リターンが大きくリスクが低いといったポジティブな評価がされるようになったからです。
その背景には、持続可能性(サステナビリティ)に関わるさまざまな課題を抱えた現在の社会状況があります。そしてそうした社会で存在する企業にとっても、持続可能性が極めて重要な経営課題となっています。
サステナビリティ経営に直結するESG
ESGの3要素は持続可能性に直結しています。ESGは企業の価値の形成に大きな役割を担い始めました。株価を左右する時代になりました。
ESGを経営戦略に組み込み、行動し、社会にきちんと伝えていくこと、つまりCSRが企業の大小を問わず求められています。