返金保障は理念があってこそ意味があります

テレビショップ、ネットショップなど通販で当たり前のようにみかける「返金保障」
商品に満足できない場合は代金はお返しいたします。というやつですね。

ネットショップには「カゴ落ち」というものがあります。いったんカート(カゴ)に入れたものの、「やっぱりや〜めた」と購入に至らないことを言います。このカゴ落ち率は7割を超えると言われていて、さらにこの比率は年々増加傾向にあり、ネットショップの運営者にとっては頭の痛い問題です。

こうした問題に返金保障という策で対応しているわけです。
せっかく買う気になったのだから、ためらわずに購入してください。お金は無駄になりませんから。というわけです。

事実、この返金保障のあるなしは売り上げに影響します。
程度の差はあれ、基本的に購入率は上がります。

お客様が商品やサービスの購入をためらうのは、そこに大切なお金が無駄になるかもしれないという不安を感じるからです。
そのリスクを無くしてあげれば、購入は促進されるのです。

私は通販に限らず、様々な業種のクライアント様にこの返金保障をおすすめしています。
ただほとんどの場合「そんなことして大丈夫ですか?大変なことになりませんか?」と心配されます。
売り上げが上がっても、返金の要求がたくさん来たらむしろマイナス、最悪会社がつぶれてしまうのでは、そうお考えになられるのは至極当然のことです。

しかし私は「大丈夫です。そんなことにはなりませんから」と答えることが多いです。
現状販売をしている商品やサービスが大きな問題を抱えクレームの嵐というなら別ですが、正常に営業できているのであれば、返金保障をつけても大量に返金要求がくることはありません。
もちろん返金要求はゼロではありません。しかしそれがあったとしても、クライアント様、お客様双方のメリットの方が大きいのです。

ただここで返金保障という手段が必ずしも正しいとは限らない、ということも申し上げておかなくてはなりません。
考え方、やり方を間違えると期待した効果が得られないばかりか、かえってマイナスになりかねないからです。

実は私がクライアント様におすすめしているのは「返金保障」という手段ではなく「お客様のリスクをできるだけゼロにする」という理念なのです。

商売ですから基本的にはお金のやりとりがありますので、お金をお返しする、お金をいただかないというのが最も直接的にお客様のリスクを無くす手段ではあります。しかしお客様にとってのリスクをそれだけだと思っていると、「お金さえ返せばそれでいい」ということになり、それは決してお客様の信頼、支持を得られることにはなり得ないのです。

返金保障をする場合は、お客様にとってリスクとは何かをしっかりと認識することがポイントです。

投稿者プロフィール

株式会社きれい 代表取締役 柴田幸治
大手光学機器メーカー勤務後、経営コンサルタントとして2000年に独立起業。
旺盛な好奇心とちょっと変わったアイデア、幅広い人脈で、販売数100万個を超えるヒット商品や、海外のコンテストで世界一を獲得した商品などをプロデュース。
4つのきれい(くらし・かんきょう・からだ・こころ)を基にした独自のメソッドで、企業のCSR・商品開発・マーケティングを支援しています。

NPO法人ウルシネクスト理事長