オオサンショウウオの棲む清流の里とリブランディング

兵庫県朝来市の黒川に行ってきました。
神戸から車で1時間40分ほど内陸に入った山間地です。

兵庫県の私の友人がこの地の地域活性化のプロジェクトに関わっており、なかなか興味深い取り組みをしているので、現地を見せてもらいに出かけたのです。

高速道路をおりて一般道を山の奥へ奥へと入っていきます。
途中銀山湖というダム湖を通りますが、ここは西日本随一の釣りのメッカだそうです。
黒川渓谷という美しい渓流沿いをさらに進むと、道路脇には雪が見られるようになります。

この黒川渓谷には天然記念物のオオサンショウウオが生息しています。
黒川に行く途中にオオサンショウウオの研究施設「日本ハンザキ研究所」があるというので、寄ってもらいました。
研究所の入り口にかかる橋の欄干に「ハンザキは夜行性です」と書かれていました。研究所は夜しか開いていないのかと思いましたら、ハンザキとはオオサンショウウオのことだとか。ハンザキさんという研究者のお名前ではなかったんですね。
ここで生きたオオサンショウウオの展示を見せていただきました。

さらに山道を進むと急に視界が開けて集落に着きます。ここが黒川です。
隣接した場所はログハウスなどが建つ別荘地になっています。かつては関西の軽井沢と呼ばれた場所だとか。

この黒川地区は人口50人ほどの集落です。
オオサンショウウオが生息する清流が集落の中を流れるのどかで気持ちの良い山里です。
ここにはやまびこ山荘と農家民宿まるつねという二軒の宿泊施設と、黒川温泉という温泉施設があります。
集落の再奥には高さ98mの巨大な壁があります。黒川ダムの堤体で、なかなかの迫力です。

まずは黒川温泉へ。
掛け流しの温泉は炭酸水素イオンを含んだアルカリ性で、肌がしっとりすべすべになり美人の湯と呼ばれています。良いお湯に浸からせていただきました。
温泉の他、レストラン、休憩室、売店があります。

レストランで注目が「ダムハヤシ」。少し前からダムカレーが人気になっていますがこちらはハヤシライス。
黒川のある生野町では、かつて生野鉱山の社宅でハヤシライスが作られていて、今でも名物。そんなことからダムカレーならずダムハヤシとして新しくメニューが開発されたそうです。
今回はいただきませんでしたが、黒川産のコシヒカリやジャガイモ、季節の野菜、わかさぎなどが入ったダムハヤシはとても美味しそうでした。トレンドに乗った良い取り組みだと思いました。

続いて今晩お世話になるやまびこ山荘へ。
こちらでの名物はぼたん鍋、この季節限定のイノシシの鍋です。

やまびこ山荘を始めて40年以上経つというご夫婦の心のこもったぼたん鍋やアマゴ料理をいただきました。
イノシシ肉はびっくりするほど臭みがなく、さっぱりとしていて柔らかい美味しかったです。まだ子供を産んでいないメスのイノシシの肉だそうで、ちょっと申し訳ない気がしましたが感謝していただきました。

黒川には良質の温泉、オオサンショウウオが住む清流、イノシシやアマゴなどの美味しい食材、キャンプ地、釣り場、美しい風景など魅力的なものがいろいろあります。
今黒川で取り組んでいるのは、これら既にある魅力を様々な視点で再検証し、その魅力が正しく伝わるようにブランディングし直すということでした。

地域の活性化は必ずしも新しいものを作り出すことではなく、黒川のように既にあるものの魅力を伝え直すことも重要です。
そのためには地元の人だけではなく外部の人間の視点も必要です。自分の魅力にはなかなか気がつけないものです。

About the author: 株式会社きれい代表取締役 柴田幸治

メーカー勤務後、経営コンサルタントとして2000年に独立起業。 旺盛な好奇心とちょっと変わったアイデア、幅広い人脈で、販売数100万個を超えるヒット商品や、海外のコンテストで世界一を獲得した商品などをプロデュース。 秋田と東京に拠点を置き、全国を飛び回って企業経営のお手伝いと新ビジネスのプロデュースをしています。 日々の実践や気づきを記事にして発信しています。みなさまのビジネスのヒントになれば幸いです。