開創1200年の高野山にて

今年は弘法大師空海が高野山を開いて1200年になります。
それに合わせて1843年に消失した壇上伽藍の中門が172年ぶりに再建されたり、記念の大法会が行われたりで、今年の高野山は普段にも増して人気となっています。

かくいう私も師匠たちと共に高野山を訪れてきました。

高野山は山々に囲まれた標高800mほどの所です。平坦な場所とはいえ、このような山の上に100を超える寺院や商店、学校などがあり、まさに雲上の宗教都市となっています。

高野山は主に壇上伽藍周辺、金剛峰寺周辺、奥の院周辺の3つのエリアがあります。

壇上伽藍は主な法要が行われる高野山の中心で、金堂や根本大塔などいくつかのお堂があります。

金剛峰寺は高野山真言宗の総本山です。狩野探幽や狩野探斉の襖絵などを見ることもできます。

奥の院は、一の橋という入り口から弘法大師の御廟まで約2kmにわたる区域で、皇室、公家、大名など20万を超える墓碑、供養塔があります。

私が最も印象に残ったのは奥の院です。
一歩足を踏み入れると空気が違うのがわかります。

参道の両側には各時代のあらゆる人々の供養塔があります。有名な大名家の名前が彫られた石塔もあちこちにあります。
時代も身分も違う人たち、また互いに激しい戦をした者たちも、亡くなった後は皆分け隔てなく同じくお大師さまの近くに集まった、そんな場所です。

石塔の多さにも驚きましたが、何よりも圧倒されたのは参道の巨木でした。
樹齢数百年、幹の太さが数メートルもある杉がいたるところに林立する光景は、いまだかつて見たことのない異次元を思わせるもので、自分がコロボックルのように小さくなってしまったのではないかと錯覚するほどです。

林立する巨木と、その下に立ち並ぶ無数の供養塔。
その光景は数百年もそこに生き続けている巨木と、それに比べれば遥かに短い間しか生きられない人間との比較の光景です。
人間の一生は短い。
与えられた自分の命をしっかり使いなさい。
私にはそういうメッセージに見えました。

投稿者プロフィール

株式会社きれい 代表取締役 柴田幸治
大手光学機器メーカー勤務後、経営コンサルタントとして2000年に独立起業。
旺盛な好奇心とちょっと変わったアイデア、幅広い人脈で、販売数100万個を超えるヒット商品や、海外のコンテストで世界一を獲得した商品などをプロデュース。
4つのきれい(くらし・かんきょう・からだ・こころ)を基にした独自のメソッドで、企業のCSR・商品開発・マーケティングを支援しています。

NPO法人ウルシネクスト理事長