企業がSDGsに取り組む5つの理由

企業がSDGs達成に向けて取り組む場合、どんなことに取り組むのかも重要なのですが、なぜ取り組むのかもとても重要です。これがはっきりしていないと組織内の意思統一が図れず、絵に描いた餅になりかねません。

企業がSDGsに取り組むべき理由を挙げると次の5つになります。

  1. リスク回避
  2. 新しい市場の獲得
  3. 従業員満足の向上
  4. 顧客満足の向上
  5. 地域満足の向上

それぞれについて解説します。

1.リスクの回避

SDGsは世界中が取り組む今後10年間の「トレンド」であり「未来の姿」を表しています。ビジネスにおいて先を読むことは重要だということは言うまでもありませんが、SDGsを意識しない、取り組まないということはこのトレンドを見誤ることにつながります。

投資や融資などにおいてはESG(環境・社会・ガバナンス)への対応が評価に関係するなど、市場のルールが変化しています。消費者の商品選択にエシカルという価値観が反映される傾向も強まっています。時代は企業に対して持続可能な社会への貢献を求めており、企業のSDGsへの取り組みは企業価値に影響します。

これからはSDGsに取り組まないことはリスクにつながります。

2.新しい市場の獲得

経産省の資料によれば、SDGsの経済効果は以下のとおりです。

  • 2030年までにSDGsを達成するために必要な投資は世界で年間5−7兆ドル
  • 投資機会は途上国で1−2兆ドルに上り、先進国でも最低1.2兆ドル
  • SDGsが達成されるなら、2030年まで年間12兆ドルの新たな市場機会につながる

SDGsによって巨大なマーケットが誕生するのです。なぜでしょうか?

SDGsを達成させるということは、言い換えれば社会の大変革です。これまでの法律、ルール、価値観、仕組み、組織などが持続可能な社会という目標に向かってどんどんと変わっています。

変化するということは、そこに新しい事業機会が生まれるということです。大変革の中で必要とされるものは何か、変化が求められるものは何か、その視点でSDGsを捉えれば、SDGsはビジネスチャンス獲得の絶好の機会と言えます。

同時に既存の枠組みや評価が意味をなさなくなる可能性もあります。リスクとも言えますが、新しい独自のポジションを獲得し、競争のない未開拓市場を獲得するチャンスでもあります。

3.従業員満足の向上

SDGsの達成に貢献し企業が社会から評価されるということは、その企業に勤める従業員が評価されることでもあり、従業員のモチベーション、プライドを高めます。

従業員満足は離職率を抑えて組織を安定化させたり、人材の獲得にもつながり、組織の強化にも貢献します。

2000年代に成人となったミレニアル世代以降、お金や出世などよりも社会への貢献を重視する傾向が強まっており、そうした面からもSDGsへの取り組みは企業価値を高めます。

4.顧客満足の向上

SDGs12番めのゴール「つくる責任つかう責任」においても「消費者としの責任」が提示されていますが、最近増加傾向なのがエシカル消費です。前述のミレニアル世代以降の人々によりその傾向が強いと言われています。

エシカル消費は倫理的消費とも言われ、人や社会、地球環境、地域などに配慮している企業や商品、サービスを選んで買うことで、社会に貢献するという消費です。

SDGsへ関心の高まりによって消費者の意識はますますエシカルに向かうことが予想されます。SDGsへの取り組みによって社会に貢献している企業と評価されれば顧客満足は高まります。

これは必ずしも個人(BtoC)に限りません。法人(BtoB)であっても同様です。企業間取引であってもSDGsへの取り組みは取引先の安心感にもつながり、企業価値にプラスに働きます。

5.地域満足の向上

これは地域に根ざした中小企業にとってより重要な取り組むべき理由です。

地域の住民にとってその地域の社会課題はとても関心の高い問題ですが、企業にとっても、特に中小企業はステークホルダーの多くも地域に存在しているため、社会課題の解決に取り組むことはその企業にとっても重要なことです。

地域の持続可能性につながる課題の解決に取り組むことは、地域での存在意義を高め、成果が評価されることは、企業価値の向上になります。

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